抗精子抗体 | 木場公園クリニック 不妊・不妊治療専門

抗精子抗体

抗精子抗体

人間が自分の体以外のものを受け入れる例外が胎児と精子です。
しかし、精子に対する抗体をつくってしまう場合があり、これが抗体精子抗体です。

抗精子抗体が陽性となる原因

女性では、もともと精子は女性の身体に存在しないので、異物とみなし、精子に対する抗体ができてしまう可能性が3-4%程度あるといわれています。
男性では、本来精液と血液は混ざらないようになっていますが、精巣・精巣上体などの炎症や、外傷などにより精子と血液中に入ってしまうと抗体ができる可能性があります。

基礎体温が2相ではなかった場合、血液検査でホルモンの数値を測り、超音波検査で卵巣の状態を見て問題点を探ります。主な原因は中枢性(自律神経に関係している視床下部性と、ホルモンの中枢の下垂体性)の排卵障害や卵巣機能低下、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、黄体機能不全などがあります。その他、黄体化非破裂卵胞(LUF)、高プロラクチン血症も原因のひとつとして考えられます。

抗精子抗体が陽性の場合

血中抗体価(SIV値)が1であれば抗精子抗体はないとみなされ、2以上で陽性となります。

女性の場合 抗精子抗体陽性(SIV値:2以上)で人工授精以上の治療を勧めます。
男性の場合

【SIV値:10未満】

数回の頻度を決めての人工授精から、もしくは顕微授精を勧めます。

【SIV値:10以上】

ART治療の適応となり、基本顕微授精を勧めますが、初回の採卵ではsplit(採卵数に応じて体外受精と顕微授精の両方を施行する)を選択する場合もあります。

抗精子抗体が陽性であった場合には、自然妊娠の確率は極めて低くなりますし、男性の場合は強陽性であれば顕微授精の適応が推奨されるなど、治療計画に大きく影響してきます。
検査には一つずつ目的があり、その治療が最適かどうか確かめるために行われています。

木場公園クリニックの特徴

木場公園クリニックは体外受精・顕微授精に特化したクリニックです。
少しでも安心して不妊治療を受けていただけるよう、
様々なトータルソリューションをご提案・ご提供いたします。

海外・国内の学会参加による
世界レベルの最先端の治療を追及

開院以来20年にわたり診療で蓄積された診療経験や検査・治療の結果、症例をもとに、
より良い不妊治療の成果を出すために、日々行っている研究や検討を紹介しています。

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着床前胚染色体異数性検査
(PGT-A)

東京の木場公園クリニックは、日本産科婦人科学会から、「反復体外受精・胚移植(ART)不成功例、習慣流産例(反復流産を含む)、染色体構造異常例を対象とした着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)の有用性に関する多施設共同研究」の研究分担施設として承認を受けています。

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胎児精密超音波検査について

胎児精密超音波検査では胎児の形態異常や構造異常の評価、胎盤臍帯の評価を超音波を使って詳細に行います。
これまで胎児の一般的な超音波スクリーニング検査は妊娠20週前後で評価するのがbestと考えられてきましたが、超音波診断装置の技術の向上と診断技術の改良により妊娠の早い段階で胎児の構造を観察することが可能となりました。

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卵巣刺激
(高刺激・中刺激・低刺激・自然周期)

女性の実年齢と卵巣年齢がイコールではないため、それぞれの方の卵巣の状況に応じて刺激法を選んでいます。
当院では高刺激の患者様と低刺激の患者様の割合は半々です。
高刺激と低刺激のどちらがいいのかではなく、体外受精や顕微授精を行う施設として重要なことはいろいろな卵巣刺激法を選択肢として持っていることです。

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