排卵因子による不妊症の場合 | 木場公園クリニック 

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排卵因子による不妊症の場合
セキソビット-hCG療法、またはクロミフェン-hCG療法を6周期実施した後、妊娠しなければhMG-hCG療法を3~6周期行います。それでも妊娠しなければ、hMG-hCG-人工授精を6周期行います。人工授精を行っても妊娠しないときは、腹腔鏡検査または体外受精を行います。
最近は体外受精の成績が非常に高くなり、胚移植を1回実施すると約30~40%の人が妊娠することが出来るようになったため、腹腔鏡検査を行わないで、体外受精を行うケースも増えてきました。
原則的にはセキソビット1日6錠5日間から開始、クロミフェンも1日1錠5日間から開始しますが、卵胞(卵子が入っている袋)が大きくならないときは、2錠~増量していきます。それでも卵胞が大きくならないときには、hMGを追加するときもあります。
また、クロミフェン療法中に排卵直前の頚管粘液の量が少なくなったり、子宮内膜が薄くなったりするなどの副作用が強く出る場合には、少しだけhMGを追加する場合もあります。それでもよくならないときには、hMGに早めに切り換えます。
hMGも最初75単位から開始しますが、無効なときは150単位、225単位、300単位と増量していきます。

シクロフェニル(セキソビット)
非常に弱い排卵誘発剤です。
通常は、月経周期の5日目から1日6錠づつを5日間内服します。
セキソビット6錠は、クロミッド(セロフェン)1錠よりも弱いとされています。
セキソビットには、クロミッド(セロフェン)に見られるような、頚管粘液が少なくなったり子宮内膜が薄くなるなどの副作用はありません。多胎妊娠が起こることは、非常にまれです。
薬の副作用には、卵巣過剰刺激症候群があります。
クロミフェン(クロミッド、セロフェン、フェミロン)
弱いエストロゲン作用を持つお薬で、視床下部で卵巣から分泌されているエストロゲンの作用を押さえて、視床下部から出ているGnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)および下垂体から分泌されているFSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)の分泌を促進して排卵を促す作用を持っています。
通常は、月経周期の5日目から1日1錠ずつを5日間内服し、効果がなければ2錠~増量します。患者様によっては2錠から開始する方もいます。
自然周期よりもクロミフェン周期では排卵するときの卵胞の大きさが大きく、平均24mmで排卵します。
欠点としては、排卵時の頸管粘液の量が少なくなったり、子宮の内膜が厚くならず月経の量が少なくなったりします。
多胎妊娠が起こる確率は約6%で、そのほとんどは双子です。
薬の副作用には、卵巣過剰刺激症候群があります。
FSH(フォリスチム、ゴナールエフ)
LHを含まない製剤で、多くの卵胞を育てたい場合に使用します。
体外受精や顕微授精では、まず月経1~3日目のLH値をはかります。LH値が十分な場合はLHを含まないFSH製剤から注射を始めます。
hMG製剤と同様にOHSSが起こる場合があります。多胎率はおおよそ20%です。
hMG製剤(HMGフェリング、HMGテイゾー、HMG「日研」、ゴナドリール、HMGフジセイヤク)
きわめて強力な排卵誘発剤で、閉経後の更年期女性の尿から作られています。
FSH以外にLHが多めに含まれているものと少なめに含まれているものがあります。
通常75単位を月経周期の3日目~5日目から注射開始し、主席平均卵胞径が18~20mmになったら、hCG5000単位を筋注し排卵を起こします。
双子以上の多胎妊娠になる確率は約20%で、3胎(三つ子)以上になることもあります。
もっとも気をつけなければいけない副作用は、卵巣過剰刺激症候群です。

卵巣過剰刺激症候群とは?
多数の卵胞が大きくなってくるために卵巣が腫れ、ひどいときは腹水や胸水がたまり、尿量が減ったり、腹水は血管から漏れ出てくるために、血液の流れが悪くなって血栓症をおこすことがあり、時には命に関わる疾患です。

しかし、木場公園クリニックは注射の量や間隔をコントロールすればある程度は予防することができると考えています。この疾患は、年齢の若い方や多嚢胞性卵巣症候群の方で起こりやすくなります。
hMGの注射後、お腹が腫れてきたり、尿の量が減ってきたらすぐに病院を受診してください。

ドパミンアゴニスト療法(カバサール、テルロン、パーロデル)
プロラクチンは下垂体から分泌されている乳汁を出しなさいという指令を出しているホルモンで、本来は分娩後の赤ちゃんに乳汁をあげているお母さんに大量に出ているホルモンです。
ドパミンアゴニストはプロラクチンの分泌を抑える作用があります。
カバサールは1週間1錠、テルロンとパーロデルは1日1錠を使用します。
hCG製剤(HCG「F」、プレグニール)
LH(黄体化ホルモン)に似た作用をしたホルモンで成熟した卵胞に破れなさいと指令するのに使用したり、排卵後にできる黄体の機能を維持するのに使用します。
通常は、卵胞を排卵させるために使用するときは、5000単位を使用しますが、10000単位またはそれ以上を使用するときもあります。しかし、多数の卵胞が成熟しているときにhCGを使用すると卵巣過剰刺激症候群になることがあるため慎重に使用しなければなりません。
漢方療法
温経湯

視床下部や下垂体からのゴナドトロピンの分泌を促進する作用があります。

当帰芍薬散

視床下部や下垂体からのゴナドトロピンの分泌を促進し、卵巣からのプロゲステロンの分泌を促進します。

芍薬甘草湯

下垂体から分泌しているプロラクチンを低下させ、卵巣からのテストステロンの分泌を低下させます。高プロラクチン血症の患者様で、パーロデルやテルロンが嘔吐などの副作用が強くて内服できない場合に使用します。

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