オジリートドクター®吉田淳のブログ

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着床障害と反復流産の免疫抑制剤による治療 妊娠は自分(Self)の遺伝情報が半分、男性の遺伝情報(Non-self)が半分で出来ているため、免疫学的に見ると異物と言えます。しかし、妊娠中は免疫学的寛容が働いて(免疫が見て見ぬ振りをしてくれて)妊娠している部分は女性の体から攻撃されないように守られています。 リンパ球には免疫系の細胞達に指令を出すヘルパーT細胞があります。エイズではこのヘルパーT細胞が機能しなくなるため、免疫系がズタズタにされます。ヘルパーT細胞には1型のヘルパーT細胞(Th1)と、2型のヘルパーT細胞(Th2)があります。この二種類のヘルパーT細胞によって免疫バランスが保たれています。Th1値が高く、Th2値が低い人では、着床障害や妊娠しても妊娠している部分が女性の体から攻撃を受けることがあります。このような方には免疫抑制剤のプログラフが有効とされています。 全く妊娠判定が陽性にならない着床障害の方は、胚移植日からプログラフを使用します。妊娠判定がくっきり陽性になるが流産を繰り返す反復流産の方は、妊娠3週5日(胚盤胞移植の時は胚移植後1週間後)で妊娠判定をして、陽性ならその日からプログラフを開始します。プログラフはTh1/Th2比が、15.5から19では1日1錠、19から22.5では1日2錠、22.5以上では1日3錠使用します。また、Th1値が29以上の時は1錠追加します。分娩日前日まで使用が有効とされています。プログラフは世界では妊娠中も使用OKとなっている国が多いのですが、現時点では日本では妊娠中は使用禁忌となっています。#木場公園クリニック #不妊治療 #着床障害 #習慣性流産 #免疫抑制剤 #プログラフ

Posted by Intagrate Lite